2001年3月
経済・社会開発研究センターの代表が、3月下旬、ハノイ市郊外の農村であるタインチ(Thanh
Tri)県ビンツィ(Vinh Tuy)村の人民委員会(行政機関で村役場に相当)を訪問しました。人民委員会主席(村長に相当)と面談し図書寄贈について説明すると、村として私たちの活動をとても歓迎し、協力を約束していただきました。次回来るまでに村から学校に連絡をしていただくことになりました。
1週間ほどして、小中学校を訪問、事前調査を行ないました。村には小学校と中学校が1校ずつあります。小学校には600人の児童が学び、12教室があります。中学校には400人の生徒が在籍し、12教室あります。小学校には読書室はありますが、児童自身が持ってきた本だけが所蔵されています。現在は、蔵書の数が少ないため、貸し出しはしていません。また、読書室は学校が選出した女子教員が管理しているそうです。蔵書が増えれば子供たちに管理への参加を求めることになるでしょう。私たちの図書購入資金の援助計画を知って、とても教員は喜んでいました。
中学校にもミニ図書室はありますが、教員向けの資料図書しか所蔵されていません。中学校では校長と副校長に面会しました。
その他に、村落単位で「文化の家」が設けられており、書棚はありますが、本はほとんどありません。このビンツィ村には2つの集落があります。(ベトナムの北部は伝統的に集落が生活・文化の基礎単位となります)
経済・社会開発研究センター側では、この村の小学校と中学校にそれぞれ図書を寄贈しようと考えています。1校あたり1000ドルで2000〜3000冊を贈ることができると計算しています。この村の場合は、村の人民委員会の財務部門を通じてお金を配布します。実際に購入に行くのは教員になるでしょう。購入時に教員は村の財務部門と精算し、研究センターは購入図書のリストと領収書のコピーを受け取ります。
4月
日を改め、4月3日にビンツィ村にまず1500万ドン(約1000米ドル)を渡しました。村と学校側の要望で2校に分けて図書を購入してもらうことにしました。現在(4月17日)、それぞれの学校では図書を選んでいます。購入した結果は、村の財務部より連絡があります。
もし、効果があることがわかれば、引き続き約1000米ドルを寄贈する予定です。
小学校では、4月25日に700万ドン(6万円弱)で398冊を購入、中学校では4月28日に800万ドン(7万円弱)で358冊を購入しました。
2校の校長・副校長(教頭)自らが本を選び、購入しました。本の約半数は教科の参考書(算数・数学・文学・語学・物理・化学・情報処理・英語)です。これらの本は教員にも児童・生徒によっても使用されます。残りの半数は子供向け文学書とベトナムの有名文学です。少しですが世界文学も含みます。
2001/5/18